海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
 「真っ赤だな 真っ赤だな/蔦の葉っぱが真っ赤だな 紅葉の葉っぱも真っ赤だな/沈む夕日に照らされて 真っ赤なほっペたのきみとぼく/真っ赤な秋に囲まれている」 の 「真っ赤な秋」の唄は、赤い夕日と赤く映る海と赤く染まる子どもたちとの情景が浮かび、常滑がよく似合うと思います。

 でも、「夕焼け小焼けで日が募れて(中略)」の唄は谷間の夕暮れの情景です。そのあとは、悪魔が黒い風呂敷を覆うように、すぐ暗くなり、家からはぽつり、ぽつりと薄暗い電球の明かりがつきます。
 山から吹き下ろす風が冷たくなり、木々が暗さを一層増してきて悪餓鬼どもにとってもっとも恐ろしいときでもあったのです。そして、十五夜の月が出るころになると、この月さえもこわくなり、走って逃げ帰ったものです。走って逃げても、いつまでも追い掛けてくる月は青白くなり、ますますこわさをおぼえました。家の縁側には母が作った月見だんごと一升ビンにさしたススキが机にありました。家に帰り、縁側で見る十五夜はやさしい真ん丸い月になるのが不思議でした。 ちなみに、今年は、9月28日が中秋の名月(十五夜)でした。

 彼岸花(鼻珠沙華)のちょうちん

 夕焼け小焼けの赤さに勝ち誇るように咲く彼岸花を学校から帰る道すがら、我先に細い竹で叩き切ったものでした。今思うと、いくら切っても、またすぐに咲いていたような気がします。
 それもあきると、彼岸花ちょうちんを作り、ぶら下げながら帰ります。すると、だれともなく、横からちょうちんをからませ切るけんかをしながら帰っていました。そのあとの砂利道には点々と赤くなっていくのでした。
 今でも、故郷の、どの土手や畔道に咲いているのか、ちゃんと覚えています。