海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
 寒くなり、山茶花や椿や梅が咲くようになると、どこからともなく「チィー、チィー」と鳴きながら、花の蜜を吸いにやってきます。一羽だったのが一羽増え二羽に、時には、シジュウカラといっしょに群れてやってくることもあります。庭の木枝に輪切りにしたみかんをさしていると、つがいのメジロが忙しそうにあちこち見ながら仲よくみかんをついばんだり、その果汁をすすったりしています。

 そんな光景を見ていると小学生から中学生ころまで家でメジロを飼っていたことが思い出されます。
 きな粉やふかしたイモをねったり、みかんを輪切りにしたりして餌をやるのが日課でした。時には、はこべをすった青汁や川魚・ドンコを焼いてすった白身をきな粉に混ぜてねってやりました。そして、日曜日には、陽が差し込む縁側で、猫を警戒しながら水浴びをさせたりしたものです。

メジロ捕り
 山にメジロを入れた鳥かごを風呂敷に包んでメジロ捕りに行きました。
 私のころは蛤の貝殻や小さな缶に入った飴色の「とりもち(捕り餅)」を売っていました。五つ歳上の兄たちはモチノキの皮を削り集めて金槌で叩きつぶして作ったようです。
 木の枝にメジロを入れた鳥かごをつるします。細長い枝の下側にとりもちをていねいに塗ります。塗るとき、とりもちが右手の親指と人差し指にくっつかないように唾をつけながら、塗りつけたものです。その枝をメジロがとまりやすい位置にしばり、素早く木陰に隠れます。
 やがて、おとりのメジロが鳴いて呼び寄せると、どこからともなく飛んできた山メジロが仕掛けた枝にとまった途端、くるっと逆さまになるのです。その瞬間、木陰から飛び出してそのメジロを捕まえた時の喜び、また、群れて飛んできてもなかなかその枝にはとまってくれないときの待つ緊張感などは体験した者にしか味わえないものです。
 因みに、今は、鳥獣保護法や県条例により、メジロは許可を受けなければ飼うことができません。