海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
 歯切れのいい話し方とキャリアウーマンを想像させる声に、少しばかりの緊張をもって、彼女に会った。しかし、きゃしゃな体で、とっても可愛い人であった。幼馴染みと再開するような和やかな雰囲気で時間が流れた。
 クレイドール作家として活躍して7年、知る人ぞ、知る存在である。クレイドールとは石粉粘土を使い、耐水性のあるアクリルガッシュで仕上げていく人形のことで、細かな手作業と根気、辛抱を必要とする。
 初めて作品を発表した場所は意外な所だった。友人に誘われてのフリーマーケットには、小さな空間と悪条件の中でやる楽しみがあると、言う。自分だけで作品を作るのではなく、お客さんとキャッチボールができる。そのキャッチボールから作品のヒントが生まれることもしばしばと、楽しそうに話す。彼女は相手をぐっと引き寄せる。そして放すという、器用さと魅力をもった人なのだ。
 彼女が手掛ける人形は、どれも創造的で個性的なものばかりだ。人形に刻まれたシワには特別な思いがあり、最も彼女の好きな部分で得意とするところだ。ダイナミックな発想に色彩と線の美しさを楽しむことができる。人形たちを眺めていると、小さく微笑み掛けてくる者、会釈してくる者、翻弄されている者、恋のかけひきの上手な者・・・、その愛らしいユニークな姿に、どこからか新しい風が吹いてきたような気分にさせてくれる。リーズナブルな価格ではあるが、インテリア性も十分にある。
 彼女のモットーは無理なく続けること。将来はキャンピングカーで世界中を回り、クレイドールを発表していきたいと語る。
 趣味はお酒を飲むこと。ほんのり、微酔い気分がいいのだと言う。
 来月にはチッタナポリで、イベントを予定している。
(赤井伸衣)