海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
 私が知人に聞いた宇賀さんのプロフィールは、趣味・海外旅行、特技・料理ということだ。行動的な人で、バリバリのキャリアウーマンを想像し、出掛けた。その期待は半分裏切られ、心配が薄らいだ。と同時に嬉しくなり、私を引き付けた。
 アンティークのイヤリングにブレスレット、フェルト地に羊毛をあしらったセーターと、十分すぎるくらいのおしゃれを楽しんで、作陶をしていた。さりげない、おしゃれが心憎くも思える。格好いい人であった。
 工房の扉を開けると、アットホームな雰囲気だ。宇賀さんとアシスタント、二人からは家族のような温かさが伝わってくる。納品間近の洗面ボール作りに追われていた。
 宇賀さんが自画自賛する。水玉のカップはヒット商品だ。根強いファンからは絶大な人気を誇っている。水玉カップと呼ばれているカップは、磁器の土に透明釉を使い、塩化コバルトブルーの水玉の柄が生まれる。この水玉が中途半端なものではなく、完全なものにする為、多くの時間を費やし、試行錯誤の末、完成度の高いカップが誕生したということであった。
 もう一つ、自慢の作品を見せてくれた。照明である。磁器の照明と言われてもあまりにも、ピーンとこない私に、丁寧に教えてくれる。電球も入れて、「どう?」と自慢げに問い掛けてくる。伝統と現代的なデザインを融合させた作品は神秘的にも感じられる。シンプルだけれど、とても強い印象を受けた。宇賀さんは、「形で遊べる照明が好き。磁器は光を通すとすごく綺麗で、面白い」と言う。が、「照明は入り口で、キッチンを総合プロデュースしてみたい」と、抱負を語った。
 陶芸家でもあり、輸入雑貨店の経営も携わる。年に数回、海外へ仕入れに行く。輸入雑貨店のイベントも手掛けるという話を聞くうち、宇賀さんの不思議なくらい、エネルギッシュな一面を再確認した。旅先で出会った料理は、帰国後、家族に振る舞うそうだ。
 6月7日(土)〜15日(日)、セピカで個展を予定されている。
(赤井伸衣)