海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
 ギャラリーという小さな空間で、さりげなく光る真美さんの作品を発見。そこには、息苦しい日常を忘れさせる安らぎがあった。黒化粧をしたマグカップ、青化粧をした鉢、”踏鞴”という技法で皿の形を作り、灰釉を使い、黒・青・深緑・金・銀とダイナミックで斬新な色彩感覚を表現し、ちょっとした発想から生まれる線の美しい皿、野花が一際華やかに映る素朴な花瓶・・・。繊細な食材の持ち味がぐっと引き立つ、どれも創造的で個性的なものばかりだった。
 私が初めて真美さんを見かけたのは、数年前にさかのぼる。名古屋で行われた某作家のオープニングパーティーであった。風貌からはクールで気難しい印象を持ちがちだが、素顔は柔らかい笑顔の似合う女性らしい方である。スマートな体にチャイナドレスを着こなし、ワイングラスを手に笑いがこぼれ、和気あいあい。誰もが真美さんの美貌に目を引かれた。あれから、数年。あの時と変わらぬ、より磨きをかけた美しさで登場した。歳を重ねていくことのかっこよさ!! とは、こういうことを言うのだろうか。
 心の支えとして始めた陶芸もその魅力に引き込まれ、20年になるという。東海市在住ではあるが、常滑とはつながりが深いことを知った。常滑市立陶芸研究所の卒業生でもあり、初個展も常滑という。好奇心旺盛、一度ハマルと夢中になってしまう性格。国内にとどまらず、活動の場を広げて中国、マレーシア、アメリカ、チェコ共和国、スペイン、韓国と海外での活躍も盛んだ。たいした企画力と行動力の持ち主だ。陶芸にかける真っすぐな情熱は、さらにヒートアップしそうである。
 陶芸という厳しい世界の中で静かな闘志を燃やし、生き残るために、個性と主張を強く持っていて、頭のよさを感じさせる女流陶芸作家である。

(赤井伸衣)