海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 常滑にギャラリーがまた1つ誕生した。静けさの中に蔵をイメージした白壁と6つの貸工房は全てが空だという。随時、入居者を募集中だ。そのギャラリーは屋号を「喜佐助」、オーナーは常滑弁と作業着姿の非常によく似合う、親しみのわくおじさんこと、澤田庸則さんである。生まれも育ちも常滑、誰よりも常滑を知り尽くしているといっても過言ではない。「年齢を問わず、焼き物を愛する人たちのふれあいの工房を造る」という長年の夢の形が、このギャラリーオープンとなった。オープンから半年が過ぎ、夢は現実のものとなりつつある。「思い切って、陶芸教室も造っちゃった」と、いい歳をしたおじさんは童心にかえったかのように、話す。現在、工房長屋「喜佐助」から眺める景色は田舎の風景が残り、竹林で囲まれている。その竹林の間に、2005年の開港に向けて工事が急ピッチで進められている、中部国際空港が見える。「来年は、常滑の玄関口となっている予定だ」と、笑っているロマンチストだ。「今後も人が集まる場として提供していきたい」と、人が好き、人との交流が大好きな澤田さんらしい応えが返ってきた。
 趣味は薫製という。澤田さんの作る薫製に大きな感銘を受け、若者が作り方を習いにくるという。私も以前、御馳走してもらったことがある。食す人の心を刺激する。そんな味だったはずなのに、その味はなかなか思い出せなかった。だから、わがままを言って、澤田さん一番のおすすめの桜チップでいぶす、ししゃもの薫製を作ってもらった。待つこと、3時間。その味は香ばしく、魚臭さがなく、劇的な味だった。澤田さんはビールを勧められたが、アルコールがなくてもおいしくいただける、その味に私は舌鼓をうつ。
 2月8日(日)まで「弥生展」を企画中だ。この企画には、若者に慕われる澤田さんらしく、陶芸家の卵が多く出展する。
(赤井伸衣)