海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
藤永 愛さん ちょっとおじゃまします
 2005年4月に4名が共栄窯セラミックアートスクールに入学した。福岡県出身の藤永愛さんもそのうちの一人である。また、4名は大の仲良しでもある。一緒に学ぶ仲間の1人は「私が男だったら、愛ちゃんと絶対に結婚したい!」と、彼女の家庭的な側面を称賛した。
 4名は、共栄窯内にある共同工房で作陶に没頭する日々を送っている。広くても暑い工房内は、暑さをしのぐのにひと苦労かと思いきや、実に楽しそうに作業をこなしていた。ときにこの工房は、夢に向かう若者たちの交流を深める場ともなる。
 彼女は色化粧の調合の最中であったが、手を休めて私の相手をしてくれた。「幾何学模様やアジアンチックな柄、文字が好きなんです」と、控え目にいう。
 OLから陶芸家へ転身を希望し、海の色がまぶしい常滑での生活は5ヶ月になる。「学生時代に戻ったようで楽しい。心が充実しているんです」と、瞳をキラキラと輝かせて話してくれた。そして、海も人も和やかな常滑が好きだという。
 現在は5名の優れた講師による職人仕事にふれられる喜びをかみしめ、新たな感動を覚えるのだという。「陶芸って奥が深いから、わかろうと思ってあれこれやるんですよ。それで、ハマっちゃうんです」 と、来年3月の卒業展での作品のことで精いっぱいの様子だった。まだ、模索の段階のため、作品はこれからという。卒業展に向けての作品は、10月に本焼きされる予定である。
 彼女は、何でも正直に答えてくれた。その姿は確かに美しかったけれど、未来に向かって芽吹く姿を私にぶつけてくれてもよかったのになぁ。ぶつけてくれたら、私はもっと嬉しかったのに…。
(赤井伸衣)