海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 見るからに真面目そう。紆余曲折、たどりついた道は、サンドブラストで生計を立てることだ。そして、澤田さんのアーティスト宣言の出発点だった。現在、澤田さんは店舗・住宅ガラスへのアート彫刻、グラス・ボトルなどへのオリジナル彫刻を手がける、サンドブラスト彫刻作家として活躍している。
 先月18日から25日まで、吉田信義さん・山田知代子さん・澤田敦司さんの3人によるグループ展が常滑市の方円館で開かれた。
 「やってみないことには、できるかどうか、わからないですから…」と言って気楽に臨んだこのグループ展は、澤田さんにとって初めての作品展となった。そのグループ展で澤田さんに無理難題の課題を押しつけたのが、このグループ展のリーダーである吉田さんだ。吉田さんからの課題に澤田さんは難色を示しつつ、引き受けることとなってしまった。そんなの無理と思いながらも、うれしい課題でもあったと話す。その課題とは、吉田さんの釉薬のかかっていない陶器にマスキングフィルムを作り、貼りつけ、削ることだ。削った模様に、赤・青・金色の漆を塗ることだった。ガラスに彫刻することはお手のものだが、陶器となると澤田さんにとっては未知の世界だった。
 試行錯誤の末、創り上げた作品は、このグループ展で披露された。吉田さんの熟練された技術と澤田さんの若さゆえの軽快さから生まれるデザインは、良質のものであるからこそ、自然と調和が生まれる。吉田さんと澤田さんは、いろいろな要素を自己流のバランスで楽しんでいるようにも感じられた。そんなモダンなスタイルが、きっと、若者に支持されることだろう。
 アーティスト宣言をした、あの日から3年。職人さんたちと知り合う機会があったこと、あせらずに自分のペースでやってきたこと、人との縁や運に恵まれたこと…。今の環境が澤田さんに合っているせいか、毎日がのびのびとしていると話す。
(赤井伸衣)