海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 取材を行ったのは平日の昼下がり。予定時間に現れた渡辺さんは、ほんのり酔っていたように思う。隣りに一升瓶、ぐい呑みを片手に話は進んだ。お酒の力を少しばかり借りて、饒舌になっているようにも感じられる。
 4代続く窯元の息子として生まれ、人間国宝・3代山田常山氏の3番目の弟子となった。もがけを得意とし、朱泥・灰釉や焼締めも手がける。主に急須や抹茶茶碗を制作する。こだわりは、自分の窯で焼くこと。ガス窯、電気窯を3基所有する。土と窯たきには人一倍強いこだわりをもつ。金属などの不純物の入っている土は焼きによって変化する。赤い土でも白くなり、また、黒くもなる。土はいろいろな表情を見せてくれる。土の性格にゆだねることも、時には必要だという。渡辺さんは何も意図していないようで、完璧に計算して1つの作品を作り上げている。渡辺さんの作品には、渡辺さんの人柄に似た素朴な風合いがある。
 今、感じていることを尋ねると、これから10年仕事ができたらいいなぁ、いや、20年仕事ができたらいいなぁと、本心を話してくれた。正直な自分を発信したい。制作していく過程で答えを求めているのではなく、相手が人それぞれの感性で感じ取ってくれればいい。

 2年前に常滑市坂井に『山七窯 泥心庵 樂遊工房』を構えた。
『樂遊工房』では、まき窯を使い陶芸教室を体験することができる。
料金は、お一人様3000円から
TEL/FAX 0569-35-2313
Eメール yamashitigama@key.ocn.ne.jp
場所 常滑市坂井字道法垣内40番地(湯本館の北隣り)

(赤井伸衣)