海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 「急須は伝統な形状が好まれるが、私は、クラフト的な急須を造っています」と、岩瀬さん。突然のインスピレーションから、ホワイトとグレーの2色使いを思いつき、このアイデアを作品に生かした。その作品は第41回長三金賞を受賞した。「今までの急須とは違うから目立つんだよ。引き立っているだろう」と、斬新さを私に猛アピールしてくるのだ。頑固なこだわりゆえの主張だ。
 岩瀬さんの工房は海岸に面している。引き寄せられるままに歩けば、そこは伊勢湾が一面に広がる。この風景を眺めながら、作品のアイデアを膨らませているのだろう。伝統を重んじながらも、伝統一辺倒ではない作品を心掛けている。
 工房にはギャラリー甲ノ鳥も併設されている。ギャラリーでは、岩瀬さんの作品や表彰状が飾られている。その中に○△□とユニークなネーミングが目を引いた。これは、岩瀬さんのご愛嬌なのか?急須の胴部分が○であったり、△であったり、□であったり。自分の感性を形にする。多少、世間の常識とかけ離れていても、自分が納得すれば、それを形にする。
 産地振興陶業展経済産業大臣賞受賞や全国伝統産業功労者褒章受章…などの功績をもち、毎年意欲的に公募展に出品している。公募展に出品する理由を、自分の考えが正しいのか、間違っているのか、方向性がずれていないのか、確認するためでもあるという。
(赤井伸衣)