海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 「わからないことは、山下さんに聞くように」と、知人はいう。だから、どんな人なのだろうと出掛けることにした。期待は裏切られ、おじさんだった。即効、もう、何も話せなかった。
 山下さんの仕事は便利屋。その名のとおり、家周りの仕事、内装の仕事や引越し作業など、何でも引き受ける。もう、この仕事を始めて25年になる。山下さんが積み重ねてきたものは、和の心をもって生きること、という。人に支えてもらい、人に感謝の気持ちを届ける喜び、嬉しさを経験して、ひとつひとつが本当にありがたいことだと思うようになったと、話す。
 少年の頃は元気がよすぎて、周りのさまざまな人たちに迷惑をかけた。今こそ、恩返しとの思いで、まだ記憶に新しい東日本大震災で胸の奥が窮屈になってしまった人々を訪ね、短歌で勇気づけようという企画を練っている。短歌は嫌な思いや、苦しい思いをした時にこそ、自分を発散できる唯一のものだ。夏に筆をもって、東北に出掛けるつもりだ。
(赤井伸衣)