海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 憲児陶苑は祖父・父・拓見さんの3代で活躍している。2代にわたって築き上げてきた信頼を背景に、問屋を通して父の作品は海外展開をしている。海外でも好調のようだ。
 3代目の拓見さんは父のもとで修行中の身だ。父の作品を作るお手伝いをしているといった感じだ。拓見さんの作品は、まだ少ない。訪ねたその日は、注文の品を父と拓見さん、そして奥さまと3人で制作中だった。拓見さんは頬がゆるみっぱなしで、幸せそのものだった。幸せオーラ全開、見ている私も頬がゆるんできそうだった。
 憲児陶苑は練り込みを得意としている。練り込みを知らない若い世代にも可愛いデザインであれば、練り込みの作品を手にするだろう。親しんでもらう糸口になれば嬉しい。若い世代を意識して、カップにピンクやブルーを取り入れたりと工夫を凝らしている。その斬新な発想が若い世代に受け入れられているのかなぁと、拓見さんは話す。常滑焼にはない華やかさがあると、拓見さんは父の感性とのコラボレーションを称賛している。
 拓見さんには後を継ぐという重いプレッシャーがあるのだろうと思ったが、そのプレッシャーもあまり感じてはいないようだ。コツコツとマイペースで何かを頑張って続けるということは大変だと思う。リセットしたいときは、まぁ、いいや。次へ行こう。と、一息つくこともある。拓見さんのリセットしたいときは、映画館に出掛けるという。
 拓見さんの夢を聞いてみた。「いつか大きな仕事をしたい」ということだった。大きすぎるけれど、外れたらマイナスも大きすぎるなあ。まぁ、拓見さんは陶芸が好きで楽しんでいるようだし、何があっても簡単にはくじけそうにもないから。まぁ、いいや。次に行こう。拓見さんは、いつも、こんな気持ちなんだろうなぁ。しばらくは父を手伝う予定だ。
(赤井伸衣)