海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 見た瞬間に「?」。おとぎの国からやってきた不思議なぽんぽこ。ぽんぽこはきつねであったり、たぬきであったり、七変化する。ぽんぽこは架空のものだから、ぽんぽこが何であるのか、見る人が決めてくれれば、それでいいと、堀江さんはいう。説明されて、初めて「なるほど」と納得する。
 「おひるどきのぽんぽこ」「ぽんぽこふたご」など、堀江さんの感覚で伝えるネーミングはチャーミングだ。堀江さんにとって、ぽんぽこは人生を豊かにしてくれるものであり、エネルギー源であるという。堀江さんは使えないものに存在意義を見い出し、直接的には必要でないものであっても、心のよりどころがぽんぽこであってほしいと、願っている。
 粘土でぽんぽこを作る。焼き上がる前は目、鼻、胴と、光沢はない。釉薬を塗り、焼き上げると、窯の中からぽんぽこが現われる。ぽんぽこに生気がみなぎっている。この時、初めて自分がぽんぽこにかけてきた時間がわかる。ぽんぽこが「生まれた、生まれた」と、話す堀江さんの表情は嬉しそう。ぽんぽこは、これからも私≠ニして積み重ねていくつもりだと、いう。
 常滑には1年前に来た。学生時代、常滑で活躍する陶芸家に出会ったことがきっかけだ。常滑に来れば、何かが変わるかも……と。引き寄せられるままに来た。人々の柔軟さも気に入った。時空を超えた景色に出合える。欲張りな堀江さんの心を満たしてくれる常滑が、愛おしく思うという。
(赤井伸衣)