海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 その人は、にぎやかなことが大好き。
 プロダクトデザインを勉強するために入った大学。卒業制作で陶器を選んだ。もう少し、陶芸を勉強してみたいと思い産地である瀬戸、多治見、常滑に出掛けた。その中で、常滑を気に入ってしまい、常滑市陶芸研究所に卒業後通った。
常滑は作家と交流できるから大好きという。生活面や陶芸の技術など、さまざまなことを気軽に話してくれる。その作家に人間的な優しさや重みを感じて、すぐに常滑を選んだ。
 加藤さんのように居酒屋通の女の子の間でも常滑は、最近、お酒を飲めるお店が増えて、魅力的という。お魚もお肉も美味しいもの尽くし。お魚料理、お肉料理を常滑焼の器で盛りつけてくれる。食材も器も、それぞれに個性が光っているという。
 作家宅におじゃますれば、作家の手作りの料理が盛りつけられる。そこには、加藤さんが追い求めていた理想とする食卓があった。慌ただしい日常の中に、手作りの温かい常滑焼の器でホッとする。昭和の日本のような食卓の風情が思い出される。
 仲間に「あなたらしいわね」と言われた加藤さん自慢のティーポットはミーハーな人には地味に感じてしまうかもしれない。キリンの模様にも似たような模様はタイ王国をイメージしたという。どこかノスタルジアな印象を受けてしまう。タイは加藤さんの大好きな国だという。タイは何度か出掛けた。タイにはたくさんの友人がいる。友人が来日した時は、自宅に招いて、鍋パーティーを何度か開いた。タイは活気に溢れている。タイのセラドン焼きも大好き。タイ料理も大好き。タイは加藤さんにとって、仕事もプライベートも情熱的でいられる所のようだ。
 今まで陶器の椅子、お尻の形をした椅子、動物のオブジェ、急須、ティーポットなどを作ってきた。陶芸家として何を伝えたいのか、伝えればいいのかと、考えた時に加藤さんはおもてなしとしての器であるティーポットを作り続けていきたいと話してくれた。そして、焼き物の原点は灰釉にあるからこそ、灰釉を極めていきたい。灰釉には、美しさがあるという。今の目標は公募展で入賞だ。
(赤井伸衣)