海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 とある日の昼下がり、「いやぁ、今日も蒸し暑いねぇ」と、出迎えてくれた1人の男性。その人は、炎友会のアドバイザー兼雑用係だと名乗った。
 炎友会とは昭和17年、18年生まれのお歳を召された方、常滑高校を卒業した、焼き物大好きな10名の同級生とその恩師から成るグループだ。時々、飲み仲間にもなるという。そして、この炎友会はグループを結成して、30年になる。10人がいつも等身大の自分でいられるから、お互いが本音で話せる安心感が心地いいから、半世紀の間、10人の距離を縮めて親交を深めることができたのだろう。人生70年ともなると、尖った気持ちからも解放されて、相手を思いやる優しい気持ちになってきたという。いままで、いろいろな人とのつながりも大切にしてきたと話す。
 炎友会の工房は高台にあるという。周りは竹林があり、高台から眺めるロケーションは最高なのだという。春はたけのこ狩り。たけのこのホイル焼きを片手にビールを楽しむこともある。そしてある時はそば打ちを楽しむという。老体にムチ打って気軽に美味しいお酒と食事を楽しんで、気持ちは解放感に満ちているという。まるでオシャレな隠れ家居酒屋のような雰囲気だ。この感覚は、ここでしか得られないものだという。
 薪窯で3昼夜焼く作品は木材や人手と、準備が大変だというけれど、薪窯だけがもつ薪の天然灰のかぶりは、自然だけがもつ味わいがあるという。自然に起こることの美しさと共に力強さやたくましさを表現している。歪んでしまったカップも愛嬌。愛嬌いっぱいの作品は、旧山秋製陶所倉庫で展示・販売されている。整然と並べられた作品の中から、お宝探しが楽しめそうだ。作品から新たな出逢いも生まれ、毎日が豊かで楽しいという。
(赤井伸衣)